虫歯

虫歯は歯垢（プラーク）の中にいるミュータンス菌が出す酸によって、歯が溶けてしまうことが原因でなってしまいます。 虫歯が進行すると歯の内部の神経組織にまで達し、とても痛みます。虫歯の進行が浅い場合は、歯の弱った部分を削って詰め物をして穴を塞ぐ治療をします。
神経まで達する場合は、神経の除去など歯の根の中の消毒、最悪の場合抜歯が必要となることがあります。

虫歯の症状は、一般的に「C0」〜「C4」という段階に分けて呼ばれます。「C」とは「カリエス（=虫歯）」の頭文字です。症状や虫歯の場所、医院によって治療法は異なります。

段階.C0

歯の表面からカルシウム等の無機成分が溶け出したごく初期の段階。
表面が白く濁ったり歯の溝が茶色になりますが、見た目はほどんど同じです。

主な症状

・表面が白く濁る
・溝が茶色になる

治療法

・フッ素配合の歯磨き粉をを使って歯みがきをする
・歯科医院でのフッ素塗布

段階.C1

エナメル質が細菌におかされ小さな黒い穴があきます。
エナメル質には神経がないため痛みなどの自覚症状が出ません。定期的な検査を行うことで早期発見は可能です。

主な症状

・小さな黒い穴があく
・歯の表面に艶がなくなる
・薄い茶褐色になる

治療法

・つめもの（CR：樹脂）
・経過観察

段階.C2

細菌が象牙質にまで達します。穴があき、黒っぽくなって見ためにもわかるようになります。
冷たいものがしみるなどの自覚症状もでてきます。

主な症状

・穴があく
・茶褐色から黒っぽくなる
・冷たいものがしみる

治療法

・虫歯の部分を削り、つめものをするか、差し歯にします。
・つめもの（インレー）
・クラウン

段階.C3

神経に虫歯が達します。炎症が起きることで痛みがひどくなります。急性症状がある場合は麻酔が効きづらくなります（急性歯髄炎）。
さらに進行すると神経が死んでしまい、一度痛みが消えますが、次の痛みの際は、大きく腫れたり強い痛みを伴います。

主な症状

・大きな穴があく
・ズキズキと刺すような痛み
・排膿
・歯が欠ける、割れる

治療法

・根管治療(神経の除去)
・クラウン
・歯に冠をかぶせられる程の大きさが残っておらず、神経も死んでしまった場合、残った歯の根を利用して土台を立て、その上に冠をかぶせます。

段階.C4

穴がさらに広がり、歯がほとんどなく、歯根だけが残った状態。
神経（歯髄）が死んで腐敗し、膿みが出ることで口臭が強くなります。
歯根の先や周囲にまで炎症がおよび、歯茎の中の骨が溶けて、さらに痛みが発症し、熱が出ることもあります。

主な症状

・歯の頭部分がなくなる
・ズキズキと刺すような痛み
・膿
・歯が割れる

治療法

・抜歯